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暫定メモ帳です
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神奈川県立歴史博物館で行われていた古文書展「こもんじょざんまい」を
見に行ってきました 中世が好きなだけで、体系的に理解しているとは
ほど遠い状態なのですが、そんな自分でもとっても楽しめたくらい、
幅広く豪華なラインナップの展示でした。

そして今回もまた拙い自分用メモで、恐縮です…

会場の神奈川県立歴史博物館は、明治時代に建設された銀行の建物を
使用されてて、建造物自体も大変見所が多いです。
ドーム型屋根の美しさ、重厚な柱や窓、入口天井のステンドグラスなどに
目を奪われます。レトロで落ち着いてる雰囲気、大好きです。
常設展もとても楽しい。(今回時間切れで回れなかったのですが)


・・・


恥ずかしながら古文書の見方も全然分かってないのですが
展示の最初の方で、下文、下知状、御教書など文書の種類について
解説板により説明なされていて確認ができたので凄く
理解しやすかった気がします。

下文は公的な文書であり、下知状は下文よりは軽い土地の訴訟の判決とか。
御教書は元々は私的な文書、鎌倉時代から公的な効力を持つ文書になった。

で、「公文書」は昔から楷書体で書かれるのがルールだったということで
天皇の私的な文書という系譜を引く「綸旨」が、くずし字で書かれているのは
その私的性格の名残であるという解説も興味深かったです。

ちなみに綸旨については、後醍醐天皇の綸旨が2点出ておりました。
(そのうち一枚の料紙に、妙にキラキラした繊維が混ざってた気がするのですが、
あれは何だったのか凄い気になる 高級紙という感じでは無く、図録の
解説でも、綸旨は再生紙的な紙に書かれたものが多いとのことだったのですが)

そして御醍醐帝の綸旨の横に護良親王の令旨が展示されてて
その関係性に、オオオ…とちょっとおののく…心持ちでした
護良さんの令旨を書いた方の字は凄く癖があって特徴的でした。

展示替えで、成良親王の令旨、光厳上皇の院宣も展示されるようでした


・・・


あと、印象に残ってるのは元弘三年の尼浄智申状です

解説板には、小さめの文字で書かれた尼浄智の言上状に比して
袖部分の新田義貞(当時、越後国司)の花押はとても堂々と大きくて
「相当に威張っている」と書かれていたのですが(笑)
個人的には、尼浄智さんの文字も小振りだけど丁寧に
しっかり書かれている印象で、全体的にバランスは悪くない
のではないかなぁ~と思って、何度か見てしまいました…笑

・・・

あと称名寺文書から多数出展されていて、
金沢流北条氏・15代執権 金沢貞顕の文書は
沢山ありました 仕事以外の人となりや生活まで
垣間見える多様な文書が残されてるんですね…

恥ずかしながら名前と簡単な経歴しか知らなかったのですが、
今回の展示を見て、右筆の倉栖兼雄や称名寺2世長老・剱阿
との関係を理解する事ができただけでも収穫と言うか、
凄く面白かったです!

しかし、貞顕さんと聞くとどうしても大河太平記で演じられた
イメージから、故・児玉清さんの顔が(しかも温和な笑顔が)
浮かんできてしまうんですね… もう書状見るたびに浮かんできて
切なくて困った… 映像のインパクトってやっぱり大きすぎる。
大河での素晴らしい演技が忘れられません…。

貞顕さんの字が世尊寺流ということも知りました
確かにカチッとした字というよりは、優美な流れを汲む感じだったかもしれない
(いかんせん書の流派を見分けられるレベルに全くあらずで;)
右筆の倉栖さんと筆跡が似ているとか…何か良いなぁ(何が…)

あと、手に持って書いた文書と、机の上に置いて書いた文書の筆跡は
全く別人のようになるということが、展示で実際に書状を比較して見て
分かって これも面白かったです。

人事に対しての愚痴なので燃やして下さい…の書状がバッチリ残されて
しまっていたり、栃餅お裾分けの書状などもとても可愛くて
幕府最末期の混沌としていくであろう状況の中での
最後の日常感…と思うと切ない物もありました

そういえば、陰陽師の方が書いた書状なども出ていて
珍しいなーと思い興味深かったです。称名寺講堂の棟上式?
の吉日を選定して報告した書状でした。

・・・

ボランティアガイド様の解説がゲリラ的に始まったので
(チラシを見る限りは、私が行った日は解説は予定されてなかった)
そちらにも参加してきました。ざざっと概要をメモしておくと

尊氏さんの花押は凄く印刷されたみたいに同じ形でとっても綺麗ですね~
っていうことで文書を何点か紹介と、
御教書と御判御教書の違いなどについて紹介して下さいました。

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P4270041.jpg

・紫檀地螺鈿平胡簗(5)~(8)

左府さんゆかりの…はんなりした格調高さが素敵だったです!
さすがに摂関家の御子息ですね…
目を凝らすと繊細な装飾、紫壇の綺麗な木目も確認できて、本当に綺麗だったです。
銀色に光り輝いた往時の、華麗な姿を想像してしまいます。

日記の中で、この胡簗を身につけた 及び 奉納された経緯・時期について
しるされている部分を教えて頂いたので読んだのですが、
そういった背景を考え合わせると感慨深いというか、
実際に身につけられたのだなーと思うと
(どなたかも仰っておられましたが)
温もりのようなものをガラス越しに感じるなぁと思いました

左府殿が数え年17歳の時と言うと、内大臣就任とか台記をつけ始めたりとか、
色々な意味で門出になった年のような気がします。
17歳の左府殿はさすがに純粋だっただろうな~と妄想が広がり楽しかったです
(何か文化財鑑賞のポイントを激しく間違えてる)

同じ一式だっただろうと思われる水晶鏑矢、蒔絵弓も一緒に展示されていたのですが
こちらも本当にに優美で、(鏑矢にはハートマークもあしらわれていました)
他のお客さんも、「これパッと見て弓に見える?」と感嘆していたりで。
拝見できてとても良かったです!

・舞楽面陵王(120)

鎌倉時代前期作の陵王の面が展示されていました
陵王の舞と聞くと、どうしても北畠顕家を思い出してしまいます
・方格規矩鏡(62)
実際に展覧会を見に行った方には、T、L、V…
と申し上げればピンとくるでしょうか…
個人的に、このきっちりした幾何学模様に何か惹かれるものがありました。
自然や生物をモデルにしたデザインの美は大好きなのですが
無機的な美しさも逆に新鮮で、印象に残った展示品です


・・・


感想がまとめきれないので、あとはざざっと書いてしまうのですが、
ご神像は凄味があるものが多くてちょっと怖かったな~!
松尾大社の三像は、昨年、松尾大社の宝物館でお会いしているので
一年ぶりの邂逅になったのですが、
松尾大社の宝物館で観賞させて頂いた時とは随分見え方が違って
衝撃を受けました…!
今回の展示での方が、ご神像の表情に厳しさを感じて緊張したというか、
畏れを感じたというか、表現が難しいのですが。
松尾大社宝物館では、大人数の観光客と一緒に鑑賞して賑やかだったことや
明るい場所、低めの位置に展示されていたことがあるのかもですが
(今回の展示では、若干高めの位置に展示されていたし
厳かな雰囲気の照明にされていた気がしますので)松尾で感じた大らかさは
あまり感じず、神々しく厳しい存在に見えたのが不思議でした。
ご神宝は、全体的に南北朝・室町時代の作のものも多くて、当時の文化の
雰囲気が偲ばれたのも嬉しかったです。(式年遷宮などの際に、権力者に
よって奉納されたものが多かった印象を受けました)
神服など全体的に傷みが少なくて、長い年月を経過してきたはずなのに
不思議に感じました。
南北朝・室町時代のものは
平安末期の繊細優美と、安土桃山の豪奢の中間に位置するような
華やかさがあって、非常に鑑賞が楽しかったです。

P4270043.jpg

4月28日(日)に上野・東京国立博物館で観賞した
「大神社展」の自分用感想メモです
また、今回は、同行下さった方に、もう本当にお世話になりました…
色々教えて頂いたり、オペラグラス借りっぱなしだったりで…!本当に感謝です!

心に残った展示品の幾つかをピックアップして書いています。
ほんとに自分向けの素人備忘録で、どうしようもない感想ですので
なまぬるい目でお見守り下されば幸いです。(陳謝)

まだ作業中で、途中までしかアップできてないです…重ね重ねすみません
()内の数字が図録の番号だったりします(自分で後で確認しやすいように…)


・橘蒔絵手箱および内容品(42)

螺鈿が大振りに贅沢にあしらわれていて目をひきました。
最初、林檎の木かな…珍しい…と思いながら観賞していたら橘だった

あとこちらの他にも化粧道具を納める手箱や化粧道具は
いくつか展示されておりまして、櫛や毛抜き、ブラシなど、
現在と形状が近いものも多く興味深く観賞していたのですが、
一つだけどうしても分からないものがあって、
ワイヤーみたいな物を多数束ねたもの?が一体何の用途に使うのか
最後まで分からなかったので、とても気になっております


伊勢両宮曼荼羅(98)

まず、立体構図を完全に無視して描かれた扇形の橋が気になって仕方なかったです…!
しかし、この橋の描き方であるからこそ、橋に乗っている人や馬の様子、及び
欄干下の子供たちの様子まで生き生きと伺えるわけで、凄く面白い構図です。
(記憶違いでしたら恐縮なのですが、この奇想的な橋、
「日本の素朴絵」という本に取り上げられていたような気がします。
当時はこういう描き方が多かったのでしょうか…)

カラフルな色彩と賑々しい構図から お伊勢さんの活気や
民衆の楽しそうな雰囲気が伝わってきて、凄く楽しい曼荼羅で好きです。


・富士浅間曼荼羅(100)

富士山のスケールの大きさに目を奪われます。
富士宮にある富士山本宮浅間大社、訪れてみたいです…。
木花咲耶姫命をお祀りしていて、桜の名所らしく
源頼朝の富士の巻狩にちなんだ流鏑馬も行われているようです…
こちらの曼荼羅も、オペラグラスで拝見させて頂いたら
豆粒大の可愛いサイズの参詣客がちらほら描かれてました。


沃懸地螺鈿金銅装神輿(116)

神々しい美しさを感じる神輿でした。
当時の技術・芸術の粋が濃縮されているように感じました。

昨年の大河ドラマ平清盛でも、祇園闘乱事件のくだりで、
清盛が神輿に矢を射て命中させるシーンがあったことを思い出して震えましたですね…。
展示会場でも、その話題をされているお客さんがいて何か勝手に親近感を覚えました。


・石上神宮の七支刀(146)

このような貴重な物を拝見できる事に感動しました。
とにかく神秘的な形状で、実物は想像していたより小振りでしたが、
オペラグラスで覗くとなんとなく判別できる銘文の字もあったりで、
それにしても四世紀…か…と時空の遠さを思います。

銘文が「先世以来未有此刀」と書いてあるそうですが、
当時から稀有な形状の刀だったということかなぁ…などと、
分からないなりに色々と思いを馳せます。

これだけ神秘的な刀はやっぱり他に無いだろうなぁと思いました。


・白糸威鎧(160)

出雲の日御崎神社に源頼朝奉納と伝わる大鎧です。とにかく白が美しい。
同行下さった方に仰って頂いてようやく気づいたのですが、
やはり源氏カラーの白なのですね…

あと、江戸時代に補修された跡が伺え、補修した部分にはきちんと
年号などを残してあって凄いなぁと思いました。

また、人が歩く振動だけで鍬形の部分が激しく揺れていて、
折れるんじゃないかと心配されているお客様も
いらっしゃったのですが、逆にあそこまで弾性があってしなやかだと
丈夫なのではないかな…などと徒然と考えながら
長時間眺めてしまいました。

これをきっかけにちょっと調べてみたのですが、出雲の日御碕神社は、
東の伊勢神宮に対して、日の沈む西側であることから「夜を守る」神社なんですね…
興味深いです!


格子菊折絵蒔絵手箱(170)

足利義政が熱田神宮に奉納したと伝わっている蒔絵手箱です
お花と格子を組み合わせたデザインがおしゃれ…何かのブランド物のようでした!
d2080280.jpeg

http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/kawaiiedo/index.html

府中市美術館の「かわいい江戸絵画展」を見に行きました…
初めて行きましたが、市立美術館にぴったりの
親しみやすい展示企画で、とてもよかったです~

人も少なくゆったりしてて凄く癒される空間だったな!
天候が悪くない土日だったらもっと混んでるのかな…。

はんなりキュートな円山応挙の子犬と、
ハイセンスでかっこいい歌川国芳の猫は、
同じ空間に並ぶと、完全に対極的で、
でもどちらも本当に素敵でした。

・・・

後期展示では若冲先生の「鸚鵡図」や、
国芳先生の「坂田怪童丸」が来るそうで、
隙あらばまた見に行きたい…と思ってます。
2回目は入場が半額になるそうで(^^)

若沖先生の鸚鵡図、は有名な物が2種類ありますが
後期で来るのは便利堂で絵葉書化されている、草堂寺所蔵の作品ですね。
もう一つは、ボストン美術館所蔵の、煌びやかで丸々太った鸚鵡図で
この二つはもともと対になる作品だったはずなのですが。(確か)

今度来る、草堂寺所蔵の鸚鵡図はすっきりしたスタイルで、
ちょっと俯いてるポーズが可愛いんですよ…
ぜひ生で観たいよなあ。


じゃっかん下品ですが(笑) 国芳先生の、
子猫が盆画へ用を足してしまった場面の絵は可笑しかったですね!
お母さんと子供の「アーッ!」みたいなポーズと表情が最高です

恥ずかしながら、盆画が何の事か分かっておらず、装飾されたお盆かなぁなどと
思っていたのですが、盆画=砂絵のこととかで、なるほど…砂…と納得
この絵に込められた「おかしみ」の本当の意味がようやく分かりました。

国芳先生の「鬼の念仏」や、仙厓義梵の禅味溢れる素朴画たちも
親しみやすさ・シンプルさの中に深い思想をあらわしていて
非常に興味深かったです。
あまり見る機会がない江戸絵本も拝見することができて
とっても楽しい展示会でした。

・・・

感情を絵に表し楽しむ「心の表現」が生まれた事、
対象を可愛く描く技術が確立されたこと、といった視点から
江戸時代の絵画にフォーカスしている面白い展示でした。

あと、個人的には本当に庶民的で居心地の良い展示会だなあと
感じたというか、有名な絵師の作品も多く、指定文化財も含まれる
豪華な展示だったのですが、画に描かれる対象がほのぼのしていて
実際に当時の庶民階級の人びとが生活の中で親しんでいただろう
デザインが多い気がしました。 良い意味で気取りがなく、
すごく穏やかで親しみやすい展示空間になっていた気がします。
とても癒されました。

 
DSC_0025.JPG

http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2013_1/?fromid=topmv

歌舞伎~江戸の芝居小屋~という、今タイムリーに興味があるテーマの展覧会に行ってきました。
浮世絵などの一枚絵の類だけでなく、屏風絵から文献資料など幅広い展示で、
歌舞伎が演じられる「場」の変遷が紹介されていてとても面白かったです!
(サントリー美術館さんは屏風絵を沢山お持ちになっているのが特色だったかと思います)
能舞台と同じ形式から始まり、江戸期の芝居小屋、明治22年の歌舞伎座開業、と、
公演の場所としても変貌を遂げながら、伝統文化として生き残ってきた流れを
2フロアの展示で体感することができました。

江戸の芝居小屋の内部を描いた絵では、喧嘩をしている人、飲食をしている人、
煙管を吸ってる人、小さい子供や乳飲み子を抱えたお母さんなどがしばしば
描かれていて、フリーダムで鷹揚、喧騒に溢れた猥雑な雰囲気を感じ面白かったです

江戸時代半ばになると、絵にも透視図法が既に導入されており、
室内の絵は遠近法を使用した絵が多かったのですが(浮絵って言うんですね)
なんというか芝居の規模の大きさを示すために極端にデフォルメされていたりするセンスは
日本だなぁ…という感じで、見ていて非常に面白かったです!
それにしても芝居小屋の賑わいは本当に歓声が聞こえてきそうで楽しそうでした。

もちろん芝居好きの需要は芝居の様子や役者絵だけにとどまらなくて、
楽屋の様子を描いたバックステージ物が人気が出たというのは今も昔も
同じだなあなんてぼんやりと思いました。
江戸時代を通じて、都市民の生活娯楽に根付いた、熱狂的なカルチャーだったんだなぁと
感じさせられ面白かったです。響宴性という言葉がほんとにしっくりくる

http://www.enpaku.waseda.ac.jp/db/enpakunishik/results-big.php?shiryo_no=005-0796

あと、このようなタイプの錦絵↑も数点展示されていて非常に面白かったのですが、
こちらはわざと落書き風に描く?「むだ書き」というれっきとしたジャンルだったのですね…!

歌舞伎役者の方々が描かれた俳句や日本画も展示されていたのですが本当に巧く
書画にも通じていて、文化素養の高さが偲ばれました 
生まれた時から勉強と鍛錬で大変だったのだろうなぁ。

「助六」の遊女・揚巻の衣装が数点展示されていましたが、
東山魁夷画伯のものが展示されており、大変渋かったです…!


*:;;;:*:;;;:**:;;;:*:;;;:**:;;;:*:;;;:**:;;;:*:;;;:**:;;;:*:;;;:


売店でも色々なグッズが販売されていましたが、
隈取金太郎飴のキャンディーに、隈取タオルハンカチ、隈取スヌーピーなどのグッズが
売っていて、眺めるのも面白かったです
隈取スヌーピーwwww 今思うとあれは何だったんでしょうかwww

そして関連書籍コーナーにも少数精鋭の素晴らしい本が揃っていました…!
『江戸の想像力』『江戸百夢』『大江戸観光』(それぞれ文庫版)
『絵本・夢の江戸歌舞伎』などなど

絵本 夢の江戸歌舞伎 (歴史を旅する絵本) 服部 幸雄
http://www.amazon.co.jp/dp/4001106485/ref=cm_sw_r_tw_dp_V20mrb1VNWZVV

…凄い高額なので迷ったんですが購入しました
理解を助けてくれるかなと思いまして…!
研究者と画家のタッグが8年掛けて完成させた大力作で、作者さんも
学問的評価にも耐えうると仰られているくらい、資料として勉強できる本です。

最初の方で、大阪特有の「船乗り込み」の慣習が描かれているのも興味深かったり。
大道具・小道具・衣装はじめ裏方のスタッフの細かな働きや、観客の様子、
舞台下から天井裏の仕掛けまで 本当に細かくて、
当時の芝居小屋の様子を鳥瞰的に再現されたイラストは本当に凄いです。
巻末の解説もとっても親切で勉強になりますし、眺めているだけで楽しくて、
夢に溢れた芝居の世界を絵本の上に現出されている稀有な一冊です。

巻末の解説を読んでいて、歌舞伎というのは全ての場面において
「風流の体現」が根本的な目的にあって、「絵のように美しく作る」こころが
大切にされているということから、だからこそ、浮世絵など絵やデザイン媒体との
親和性が高いのではないかなぁ?などということを今更に考えました。

邪道な楽しみ方なのですが、この絵本、色々な場面(楽屋など)にさりげなく猫が
入り込んで描かれているので、猫好きな方はウォーリーを探せ!みたいな感じで
(今の時代はミッケ!に譬えた方が分かりやすいかしら)探してみても面白いかもです…笑

ゆっても自分は全然歌舞伎を生で見たことがなくて(…)
色々読んで感心しても、百聞は一見に如かずな気もしますので
是非いつか機会があったら歌舞伎を見に行ってみたいな~と思いました


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